情シスに役立つ資格とは?キャリアを広げるおすすめ資格一覧
「うちのセキュリティ対策も見ておいて」と言われた瞬間、少し不安になった──。
中堅企業で“ひとり情シス”を担う佐藤さんのように、日々のトラブル対応に追われながらも、「自分のスキルを証明できる資格を取りたい」と考える人は少なくありません。
実務経験はあるのに、評価や待遇に結びつかない──。そんなモヤモヤを解消する手段の一つが「資格」です。
本記事では、情シス(情報システム部門)に本当に役立つ資格を、目的別に整理して紹介します。
「何から始めればいいのか」「資格って実際どれだけ意味があるのか」という疑問を解消し、自信を持ってスキルアップの第一歩を踏み出すための指針をお届けします。
目次
情シスに資格は必要?まず押さえておくべき前提

「資格がなくてもできる仕事」から「専門性が問われる仕事」へ変化
かつて情シスは「社内のPC・ネットワークの何でも屋」として、実務経験が重視される仕事でした。
しかし今、クラウド化・セキュリティ強化・ゼロトラスト化など、企業ITの高度化により、業務範囲が一気に広がっています。
経営層からも「社内のITをどう最適化すべきか」という戦略的な提案を求められるようになり、“現場対応+提案力”を兼ね備えた存在が理想とされています。
この変化に対応するためには、単なる「経験」だけでなく、体系的な知識や客観的なスキル証明=資格が欠かせません。
資格を持つことで得られる3つのメリット
1.スキルの可視化で上司・経営層への説得力が増す
資格は“スキルの見える化ツール”です。
たとえば「情報セキュリティマネジメント試験(SG)」を取得していれば、「社内セキュリティ方針を見直したい」という提案に裏付けが生まれます。
評価されにくい情シスの仕事でも、第三者視点でスキルを証明できる点は大きな強みです。
2.自信・安心感が生まれ、判断力が磨かれる
資格学習を通じて、知識の整理が進みます。
「この設定は本当に安全か」「今の構成にボトルネックはないか」といった判断も、根拠を持ってできるようになります。
結果的に、“感覚でやっていた仕事”が“理論で支えられた仕事”に変わるのです。
3.転職・副業など外部市場での評価にもつながる
資格は、社外でも通用する“共通言語”です。
社内評価だけでなく、転職市場でも「どんな領域に強い情シスなのか」を可視化でき、キャリアの選択肢を広げる武器になります。
特に30代以降は「経験+資格」の掛け合わせで評価が高まりやすい傾向があります。
資格取得が“実務の理解を深める”最短ルートになる理由
資格勉強を始めると、「業務でやっていたことの意味」が腑に落ちる瞬間が多くあります。
例えばネットワーク障害対応ひとつ取っても、OSI参照モデルやルーティングの基礎を理解していれば原因分析が早くなる。
また、セキュリティ関連資格を学ぶことで、日常的なパスワード運用やアクセス権管理の改善点にも気づけます。つまり資格取得は、新しい知識を得るためだけでなく、“現場力を底上げする学び”なのです。
実務に直結する理解を深める手段として、資格学習は最も効率の良い自己投資と言えるでしょう。
情シスの仕事にマッチする資格を「目的別」で整理
情シスが取得を検討する資格は、“何を目的にしたいか”によって最適解が変わります。
ここでは、【評価を上げたい】【実務スキルを伸ばしたい】【将来を見据えたい】という3つの目的別に整理しました。
【評価を上げたい人向け】社内で信頼される資格
基本情報技術者試験(FE)
ITの基礎理論・アルゴリズム・ネットワークなどを体系的に学べる国家資格。
情シス業務の全体像を理解する上で欠かせない定番資格です。
社内でも知名度が高く、「この人はITの基礎を理解している」という安心感と信頼を得やすいのが特徴。
将来的に応用情報やマネジメント系資格を目指す際のステップにもなります。
参考:独立行政法人 情報処理推進機構 < 基本情報技術者試験
情報セキュリティマネジメント試験(SG)
経営層からの“セキュリティ対策強化”指示に応えたい人に最適。
情報資産のリスク管理、アクセス権、脅威対策などを網羅的に学べます。
技術よりも「管理・運用視点」が重視されるため、非エンジニア系情シスにも人気。
取得することで「セキュリティ対応を任せられる人」という評価を得やすくなります。
参考:独立行政法人 情報処理推進機構 < 情報セキュリティマネジメント試験
【実務スキルを伸ばしたい人向け】現場で使える資格
CompTIA ITF+/A+/Network+
グローバルで評価の高いベンダー中立資格。
- ITF+:ITの基礎リテラシーを整理
- A+:ハードウェア/OSトラブル対応
- Network+:ネットワーク構築・運用
と段階的に学べる構成で、実務と直結した体系的理解を得られます。
特に「独学でなんとなく対応してきた」人ほど、資格学習で得られる整理効果が大きいです。
CCNA(ネットワークエンジニア視点の理解に)
Cisco社のネットワーク資格。
ルーティング、スイッチング、トラブルシュートなどを、実機感覚で理解できます。
自社のVPN・社内LANを担当しているなら、通信構造を正しく理解できるベース知識として非常に有効。「ネットワークがなんとなく不安」な情シスにおすすめです。
参考:CISCO < CCNA
ITIL Foundation(運用管理・改善)
ITサービスマネジメントの国際標準。
システム運用・障害対応・変更管理などの“仕組みとしてのIT運用”を学べます。
「属人化しがちな情シス業務を仕組み化したい」「運用改善を提案したい」人に最適。
実務経験者ほど“自分の仕事の再現性”を高められる資格です。
参考:PeopleCert < ITIL®4 ファンデーション
【将来を見据えたい人向け】キャリアの広がりを生む資格
AWS認定クラウドプラクティショナー
クラウド活用が進む今、AWSの基本理解はほぼ必須。
この資格は、クラウドの概念・コスト構造・セキュリティ基礎を幅広く学べる入門資格です。
インフラを外部委託している企業でも、「AWSの仕組みを理解している社内担当者」が求められています。
クラウド移行・ゼロトラスト対応を見据えるなら、まずはここから。
参考:AWS < AWS Certified Cloud Practitioner
応用情報技術者試験(AP)
より上流の設計・提案力を身につけたい人に。
経営戦略・プロジェクト管理・システム設計など幅広く出題されるため、“中堅情シスの登竜門”的資格です。
「社内のIT戦略を考える立場になりたい」人には、強力なキャリア証明になります。
参考:独立行政法人 情報処理推進機構 < 応用情報技術者試験
PMP(プロジェクト管理スキル向上)
グローバル標準のプロジェクトマネジメント資格。正式名称は、Project Management Professional(プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル)です。
社内システム導入やベンダー調整など、プロジェクトを動かす立場になる人には最適です。
難易度は高めですが、取得できれば「管理職候補」としての評価にも直結します。
情シス担当が資格を選ぶときの判断基準

「評価される資格」よりも「活かせる資格」を選ぶ
「人気資格」「みんなが取ってる」よりも、自分の業務課題に直結する資格を選ぶのが鉄則です。例えばセキュリティ対応に困っているならSG、ネットワークトラブルが多いならCCNA──。“今の自分の仕事を少し楽にする資格”が、最も定着しやすく成果にもつながります。
時間・費用・難易度のバランスをどう取るか
家庭や業務の状況を考えると、「短期で成果を出せる資格」から着手するのが現実的。
勉強期間1〜2か月/受験料1万円前後の資格からスタートし、自信をつけるのがおすすめです。「資格学習が日常習慣になると、継続的なスキルアップが当たり前になる」──これが最強の状態です。
実務課題から逆算して選ぶ
“未来のキャリア目線”よりも、“今の課題解決目線”で資格を選ぶほうが定着します。
たとえば「リモートワーク環境でVPNが不安定→CCNAで通信理解を深める」など、実務起点の逆算思考が成功の鍵。資格は「現場改善のための手段」と考えると、学習モチベーションも自然に続きます。
現役ひとり情シスが実践している資格勉強法
通勤・昼休み・夜間のスキマ時間を使う
情シスは日中の緊急対応が多く、まとまった学習時間が取りにくいもの。
だからこそ、通勤電車や昼休みの15分×積み重ねが効果的です。
「短時間でも毎日触れる」が継続のコツ。
独学×YouTube×Udemyの組み合わせ
教科書だけでなく、動画で“理解”を補う学習法がおすすめ。
- 午前:テキストで基礎を読む
- 昼:YouTubeで関連動画を見る
- 夜:Udemyで演習を実践
のように組み合わせることで、理解が立体的になります。
挫折しないための工夫:「学習を業務に結びつける」
最も効果的なモチベ維持法は、“今日学んだことを明日の仕事に使う”こと。
「資格勉強=業務改善」になると、継続のストレスが一気に減ります。
たとえば「セキュリティ資格を学んだ→権限設定を見直す」といった形で、学習を成果化しましょう。
よくある質問(FAQ)
Q.資格がなくても情シスとしてやっていけますか?
はい、可能です。ただし「経験の言語化」「評価されやすさ」という面では資格が有効です。“仕事はできるけど伝わらない”状態を脱するには、資格が一つの武器になります。
Q.文系出身でも取れる?
問題ありません。ITパスポートやSGなどは、文系出身でも理解できる構成になっています。むしろ、論理的思考が得意な文系タイプほど資格学習で強みを発揮できます。
Q.どれから始めればいい?
迷ったら「情報セキュリティマネジメント試験(SG)」または「CompTIA ITF+」から始めるのがおすすめ。どちらも実務との関連性が高く、“最初の一歩”にちょうどよい難易度です。
まとめ|資格は“キャリア不安”を整理するツール
資格を通じて「自分の立ち位置」が明確になる
資格勉強を進めることで、「自分が何を理解していて、何が足りないか」が見えてきます。
結果、情シスとしての方向性がクリアになり、自己理解と自信の両方が深まります。
焦りではなく“戦略的スキルアップ”へ
資格はゴールではなく、キャリアを主体的にデザインするための手段。
焦って取るよりも、“将来の理想像”から逆算して学ぶ姿勢が大切です。
次の一歩:資格サイト比較・無料講座のチェックから始めよう
まずは公式サイトやオンライン講座の無料体験で、“学びの感触”をつかむところから始めましょう。そこから、自分のペースに合う学習方法を見つけていくのが長続きの秘訣です。
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資格でスキルを伸ばすのも大切ですが、現場業務を抱えながらの学習には限界があります。
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